こちらのお店は東大本郷キャンパスの中にあります。
外観からなんとも言えないお洒落感と前衛感のハイブリッド建築感が漂っておる建築物の中に、開放感あふれるこのお店が入っております。お店の外も客席があり、ここは日本建築に古くから見られる、内でも外でもない、縁側的要素を演出したのかもしれません。
想へば私の大学にはこんな建物はありませんでした。なんか、朽ち果てた社宅みたいな校舎に、GHQの兵舎を再利用したかまぼこ屋根の汚い学食しかなかったので、こんなカコイイ建物とお店が大学内にあるというのがカルチャーショックです。ずるい。
ちなみに我が母校の汚い学食は、正式には第二食堂という名前でしたが、学生からは貧民食堂、略して「貧食」と呼ばれ、一部の人達に親しまれておりました。
貧食の特徴は、なんといってもカレーしか無いというところ。ただしカレーのメニューは豊富で「◯◯カレー」というのが幾つもあります。とはいっても様々な種類の趣向を凝らした美味しいカレーが食べられるわけではなく、単に乗せ物が違うだけで名前を変えた結果、見かけの種類が増えただけのことです。早い、安い、まずいの三拍子揃った、貧者の食卓の風格漂う見事な食堂でありました。
閑話休題
休日のお昼ころで、店内はほぼ満員でしたが行列とかはできていませんでした。回転はあんまり良くないようで、席についてからかき氷が出てくるまで結構待たされました。
和栗
氷は少ししっとりとして柔らかい。栗の蜜がこってりとしてなかなか美味しい。食器が豪勢ででっかっく見えるけど、氷自体はそんなに量も多くなくてちょうどよい大きさ。温かいお茶が出てくるのも嬉しいところ。ここのかき氷は、たっぷりの蜜の美味さがウリなので、繊細な氷の削りを楽しみたい方には合わないかも。
ちょいと高い気もするけど、お店の雰囲気もいいので、おすすめです。10月はかぼちゃ、11月は紫いも、12月はいちごのかき氷をやるそうです。通年をやるらしいみたいとの事のような感じです。
この時(2015年11月)、ちょっと高いと言っている和栗のかき氷は単品で1200円でした。
この当時はまだかき氷の相場は600円前後で、1000円超えるかき氷なんてほとんどなかったので、くろぎのこの価格設定はかなり攻めてるな、と思いました。
思えば、この店が後のかき氷インフレの先鞭をつけたのかもしれません。