
まるみつのシロクマかき氷といえば、昔からのかき氷ファンなら「あれ」が思い浮かぶと思います。
「あれ」というのは「これ」のことです。
2011年7月の本です。現在も続く、かき氷ブームの火付け役となったと言っても過言ではない、かき氷史に残るとても重要な文献です。
そういえば昔、今は亡き「笑っていいとも!」のゲストで出た時、かき氷が好きで本まで出した、とか言ってたような気がします。
ちなみにこのシロクマかき氷の写真部分は、でっかい本の帯になっています。Amazonで「今日もかき氷 蒼井優」とかで検索して出てくる画像は、帯を外した左の方の写真です。蒼井優がかき氷山を登ってる写真。ふとみると、このかき氷山、那覇の千日というお店のかき氷ですね。今気が付いた。
で、この表紙の写真が当時の「まるみつ冷やし物専門店」のかき氷、というわけです。
蒼井さんの顔より大きいしろくまを前に記念撮影 ~「今日もかき氷」本文より~
だそうです。
さて、この書籍のシロクマかき氷と、このブログ記事冒頭のシロクマかき氷、明らかに見た目が違いますね。
また、「今日もかき氷」は後の2020年に「進化版」が出版されますが、そこに「まるみつ冷やし物専門店」は掲載されていません。かつては書籍の表紙まで飾ったのに。
さらにさらに、Google Map で「まるみつ冷やし物店」と検索すると、何故か「いなみね冷やしもの店」という店舗も同時にサジェストされます。Why Google map!! Why!!
何故ここまでかき氷の見た目が違うのか?何故最新の書籍には掲載されなかったのか?何故Google Mapは「いなみね」なる店舗を推してくるのか?そこには驚くべきお店の歴史が潜んでいたのです。
結論から言うとよくある本家元祖の争いですね。
お店の歴史
店内にこちらの年表が飾ってありますが、要は、1960年石垣島にて「丸三冷やし物店」を開店、1978年に現在の糸満に店舗移転、というところで終わっています。
その後、創業オーナーとは別の雇われ店長がお店の切り盛りをしていたようで(推測)、その時代に「今日もかき氷」の写真撮影が行われた。さらにその後、当時のシロクマかき氷製作者は「まるみつ」を立ち去り別の店舗「いなみね冷やしもの店」をオープン。
そして2014年頃、今の店主が創業者からのれん借りし、リニューアルオープンしたのが現在の「まるみつ冷やしもの店」ということのようです。
※参考↓
まとめると、こちらのお店の歴史はざっくりと以下3つの時代に分けられ、「今日もかき氷」の写真は②時代のもので、今は③時代。
①創業オーナー時代
②現いなみね店主時代
③現まるみつ店主時代
もしかしたら、②のかき氷はもともと①の意匠なのだ、とか、いやいや②の完全オリジナルだ、とかいろいろあるのかもしれませんが、その辺はもう第三者には分かりえないことなので、沈黙しなければなりません。
ただ一つ言えるのは、「今日もかき氷」を読んで、「わたしもまるみつのかき氷食べたい!!」と思った往年のかき氷ファンはどうすればよいのか、この真摯な問いに対する答えは以下の2つしか無いということです。
1.蒼井優が行ったお店でかき氷たべたい人 → 「まるみつ」 へGO
2.蒼井優が食べたかき氷がたべたい人 → 「いなみね」 へGO
ということです。もちろん二者択一ではありませんので、「まるみつ」「いなみね」両方へ行くという選択肢もありです。というか私は両方行きました。近いし。もっと言うと、みんな両方行けばいいんじゃないでしょうか?近いし。
なんなら、こんな駄文を長々とここまで読んできたそこのあなた、多分なんだかんだで、両方行く運命にあると思いますよ。
というわけで最後に、念のため誤解の無いよう書いておきますが、私は特に蒼井優が好きというわけではないです。むしろ、どちらかというと蒼井優と宮崎あおいは好きじゃない方です。別に岡田准一推しだからとか、そういうわけではもちろんありません。
お店の外観
歴史を感じる店構えです。戦後の沖縄っぽい建物ですね。
ところで、こちらのお店、糸満ロータリーのそば、と紹介されることが多いですが、今はロータリーはラウンドアバウトになっているそうです。
なんだそれ?って感じですが、ランドアバウトというのは信号の無い環状交差点、の事で、パリの凱旋門のまわりのぐるっとした道路みたいなやつのことです。
あのタイプの交差点は場所を取るので日本ではあまり見かけません。私もここで初めて見ました。ちょっと面白いので、ついでにぐるっとやりに寄ると良いと思います。
しろくま
おいしいよ
店内
壁に落書き、というか寄せ書き的な物がたくさんあり、歴史を感じますね。
初めて来た時から、まるみつの大ファンになった蒼井さん。「懐かしい感じも好きなんです。」
~「今日もかき氷」本文より~
なんですって。とってもすてきなかんせいのもちぬしですね